Collection URL: http://rakusai.nichibun.ac.jp/kokiroku/
平安時代中期(摂関期)に記された古記録全文の訓読文を順次データベース化。
公開済の史料は以下の通り(令和元年7月現在)。
・本康親王『八条式部卿私記』
・藤原穏子『太后御記』
・沙門仲増『沙門仲増記』
・藤原元方『元方卿記』
・藤原済時『済時記』
・藤原宣孝『藤原宣孝記』
・藤原実資『小右記』(16分割したものの1から8。逸文も含め、貞元二年から寛仁元年)
・藤原行成『権記』
・藤原道長『御堂関白記』
・一条天皇『一条天皇御記』
・源経頼『左経記』(10分割したものの1から5。逸文も含め、寛弘六年から長元三年)
・藤原資房『春記』
・藤原教通『二東記』
・後朱雀天皇『後朱雀天皇御記』
・藤原師実『師実公記』
・後三条天皇『後三条天皇御記』
・『寛治二年記』(記主不明)
・藤原季仲『季仲卿記』
・高階仲章『高階仲章記』
・清原重憲『清原重憲記』
今後、『小右記』(16分割の9以降)、『左経記』(10分割の6以降)、『歴代残闕日記』所収古記録と公開していく予定である。
また『醍醐天皇御記』『吏部王記』『九暦』などの古記録の逸文を多く収載する儀式書『西宮記』の一写本である、『西宮抄』の画像を公開する。
凡例:
a. 底本の誤字については、原則として文字を訂正して訓読を行なった。また、脱字や虫食いがある部分については、他の古記録や儀式書などによって、できる限り推定した。
b. 脱字や虫食いがある部分で、文字を推定できない箇所については、文字数分を□で表示した。
c. 裏書については、表の記載に続けて表記し、段落替えを行なった。
d. 原則として、常用漢字表にある漢字は常用漢字体に改めた。
e. 本文の註や割書は、< >の中に入れて区別した。
f. 底本として、以下のものを用いた。
・『八条式部卿私記』
大日本古記録『九暦』(東京大学史料編纂所編、岩波書店、初刷1958年、主に第二刷1984年を利用した)
『西宮記』(新訂増補故実叢書、明治図書出版、1952年)
・『太后御記』
『紫明抄 河海抄』(玉上琢彌編、角川書店、1968年)
・『沙門仲増記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
・『元方卿記』
『西宮記』(新訂増補故実叢書、明治図書出版、1952年)
・『済時記』
飯倉晴武「資料紹介 済時記」(『書陵部紀要』第23号、1971年)
・『藤原宣孝記』
『西宮記』(新訂増補故実叢書、明治図書出版、1952年)
・『小右記』
大日本古記録(東京大学史料編纂所編、岩波書店、初刷1959~1986年、主に第四刷2001年を利用した)
・『権記』
史料纂集(渡辺直彦・厚谷和雄校訂、続群書類従完成会・八木書店、初刷1978~1996年、第一については主に第二刷1988年、第二については主に第二刷1997年を利用した)
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第三刷1981年を利用した)
寛弘八年については増補史料大成を底本としたが、伏見宮本『行成卿記』の原本調査を行なって校訂した。
逸文については、主に『大日本史料 第二篇』(東京大学史料編纂所編、東京大学出版会、1928年~)を基にしたが、可能な限り原本調査を行なった(出典はそれぞれ明示してある)。
・『御堂関白記』
大日本古記録(東京大学史料編纂所・陽明文庫編、岩波書店、初刷1952~1954年、主に第四刷1991年を利用した)
・『一条天皇御記』
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第二刷1975年を利用した)
・『左経記』
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第三刷1981年を利用した)
逸文については、可能な限り原本調査を行なった(出典はそれぞれ明示してある)。
・『春記』
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第三刷1981年を利用した)
年によっては、他の写本を底本とした(出典はそれぞれ明示してある)。
逸文については、可能な限り原本調査を行なった(出典はそれぞれ明示してある)。
・『二東記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
・『後朱雀天皇御記』
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第二刷1975年を利用した)
・『師実公記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
・『後三条天皇御記』
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第二刷1975年を利用した)
・『寛治二年記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
・『季仲卿記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
・『高階仲章記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
・『清原重憲記』
『歴代残闕日記』(黒川春村編、「歴代殘闕日記」刊行会編纂、臨川書店、主に1989-1990版を使用した)
g. 以下の書を参照した。
・『太后御記』
『西宮記』(新訂増補故実叢書、明治図書出版、1952年)
『御産部類記』(図書寮叢刊、宮内庁書陵部編、明治書院、1981年)
・『沙門仲増記』
『大日本史料 第一篇之九』(東京大学史料編纂所編、東京大学出版会、1935年)
・『小右記』
『尊経閣善本影印集成 小右記』(前田育徳会尊経閣文庫編、八木書店、2016年~)
『現代語訳小右記』(倉本一宏訳、吉川弘文館、2015年~)
『小右記註釈 長元四年』(黒板伸夫監修/三橋正編、八木書店、2008年)
・『権記』
『藤原行成「権記」全現代語訳』(倉本一宏訳、講談社、2011~12年)
・『御堂関白記』
陽明叢書(陽明文庫編、思文閣出版、1983~1984年)
平松本『御堂関白記』写真(京都大学附属図書館蔵)
『御堂関白記全註釈』(山中裕編、国書刊行会・高科書店・思文閣出版、1985年~2010年)
『藤原道長「御堂関白記」全現代語訳』(倉本一宏訳、講談社、2009年)
・『一条天皇御記』
『一条天皇』(日本歴史学会編、倉本一宏著、吉川弘文館、2003年)
・『左経記』
『大日本史料 第二篇』(東京大学史料編纂所編、東京大学出版会、1928年~)
・『春記』
『訓読春記』(赤木志津子訓読、近藤出版社、1981年)
・『二東記』
大島幸雄「藤原教通と『二東記』」(大島幸雄『平安後期散逸日記の研究 』岩田書院、2016年)
大島幸雄・木本好信「『二条内府記』逸文」(『史聚』10、1979年)
・『後三条天皇御記』
増補史料大成(増補「史料大成」刊行会編、臨川書店、初刷1965年、主に第二刷1975年を利用した)
h. 以下の機関において原本調査を行なった。
・『沙門仲増記』
東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
・『小右記』
宮内庁書陵部・前田育徳会尊経閣文庫・東京大学史料編纂所・国立公文書館・国文学研究資料館・蓬左文庫
・『権記』
宮内庁書陵部・前田育徳会尊経閣文庫・東京大学史料編纂所・国立歴史民俗博物館・蓬左文庫
・『御堂関白記』
陽明文庫・東京大学史料編纂所・宮内庁書陵部・京都大学附属図書館
・『左経記』
宮内庁書陵部・東京大学史料編纂所・国立公文書館・国文学研究資料館
・『春記』
宮内庁書陵部・前田育徳会尊経閣文庫・東京大学史料編纂所・国立歴史民俗博物館・大谷大学博物館・杏雨書屋・国立公文書館
・『二東記』
宮内庁書陵部・東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
・『師実公記』
東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
・『寛治二年記』
東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
・『季仲卿記』
東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
・『高階仲章記』
東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
・『清原重憲記』
東京大学史料編纂所・国文学研究資料館
i. 『西宮抄』は、源高明により撰述された平安時代中期の儀式書『西宮記』の恒例行事正月~九月を抄出したものである。
奥書が無く書写された 時期は不明であるが、「今出川蔵書」印を持つ。
近世初期に書写され今出川家(菊亭家)に所蔵されていたものと思われる。
本書は四冊あり、第一冊には正月(四方拝~御斎会)、第二冊には二月・三月・四月・五月、第三冊には六月・七月・八月・九月、第四冊には正月 (除目~内宴)の内容を載せる。
本データベースを利用した成果(学術論文等)を公表または他の作成資料等に転載・引用する場合は、本データベースを利用した旨を明記してください。
件数 13,081件(令和元年7月現在)
Database in kundoku (“Japanese” or explanatory reading) of the full texts of diaries and other old records from the middle part of the Heian period. Now available (as of July 2019) are the following:
Hachijō Shikibukyō Shiki (diary of Prince Motoyasu);
Taikō gyoki (diary of Fujiwara no Onshi);
Shamon Chūzōki (diary of shamon Chūzō);
Motokata kyōki (diary of Fujiwara no Motokata);
Naritokiki (diary of Fujiwara no Naritoki);
Fujiwara no Nobutakaki (diary of Fujiwara no Nobutaka);
Shōyūki (diary of Fujiwara no Sanesuke, 16 parts; now available are parts 1-8, which covers the period 977 to 1017, some portions lost);
Gonki (diary of Fujiwara no Yukinari);
Midō Kanpakuki (diary of Fujiwara no Michinaga);
Ichijō tennō gyoki (diary of Emperor Ichijō);
Sakeiki (diary of Minamoto no Tsuneyori. 10 parts; now available are parts 1-5, which covers the period 1009 to 1030, some portions lost);
Shunki (diary of Fujiwara no Sukefusa);
Nitōki (diary of Fujiwara no Norimichi);
Gosuzaku tennō gyoki (diary of Emperor Gosuzaku);
Morozane kōki (diary of Fujiwara no Morozane);
Gosanjō tennō gyoki (diary of Emperor Gosanjō);
Kanji ninenki (unknown author);
Suenaka kyōki (diary of Fujiwara no Suenaka);
Takashina no Naka-akiraki (diary of Takashina no Naka-akira);
Kiyohara no Shigenoriki (diary of Kiyohara no Shigenori).
This is scheduled to be followed by parts 9-16 of the Shōyūki, parts 6-10 of the Sakeiki, and some documents from Rekidai Zanketsu Nikki (compilation of partially existing old diaries which have historical value).
A digital reproduction of the Saikyūshō, a hand-written copy of the Heian book of rites Saikyūki, which contains numerous fragments of ancient records such as the Daigo tennō gyoki, Rihō ōki, and Kyūreki, is currently available.
Data Count:
13,081 items
(As of July 2019)